ダイエットで食事を抜くとどうなる?メリットや注意点を解説

ダイエットで食事を抜くとどうなる?メリットや注意点を解説

ダイエット中に摂取カロリーを抑えるため、食事を抜く方法を取り入れる人もいます。ただし、手軽に実践しやすい反面、食事を抜いたからといって、必ずしも体重の減少につながるとは限りません。

その後の食事量や食べ方によっては、体重のコントロールが難しくなることもあります。

本記事では、提供された情報をもとに、ダイエットで食事を抜いた場合に起こり得る身体の変化やデメリット、自律神経への影響について解説します。あわせて、リバウンドを防ぎ、体重を維持しやすい生活習慣を目指すために見直したいポイントも紹介します。

ダイエットで食事を抜くと起こり得る変化

ダイエットで食事を抜くと起こり得る変化

食事量を減らす方法の一つとして、夜ご飯を抜いたり、朝食と昼食を8時間以内に収めたりするダイエットがあります。こうした食事方法を取り入れると、摂取カロリーの減少などによって、短期間で体重に変化がみられることがあります。

食事の間隔を空けることで胃腸への負担を抑えられる可能性

食事の間隔を空けることで、消化器官が食べ物を消化する時間を減らし、胃腸への負担を抑えられる可能性があります。ただし、「胃腸が常にダメージを受けている」「食事を抜くことで消化吸収機能が回復する」などの点については、一般化して断定することはできません。

また、食事を抜くことで肝臓の機能が回復し、老廃物や毒素の排出が促されるという説明もありますが、食事を抜くことと肝機能の回復、むくみの改善を直接結び付ける医学的根拠は明確ではありません。老廃物が脂肪細胞と結び付いてセルライトを形成するという考え方についても、医学的には確立された説明とはいえないため注意が必要です。

腸内環境については、食事内容や食物繊維の摂取量など、さまざまな要因が関係します。腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸には、エネルギー代謝などに関わる働きがあることが知られていますが、食事を抜けば短鎖脂肪酸が増え、脂肪が蓄積しにくくなると一律に判断することはできません。

一方、就寝直前の食事を避けることは、食後の胃もたれなどの不快感を抑えるうえで役立つ場合があります。食事の時間帯や量を調整することは、胃腸への負担を考える際の一つの方法といえるでしょう。

摂取カロリーの減少によって体重が変化する可能性

夜ご飯を1食分抜くと、その分の摂取カロリーを減らしやすくなります。体重の変化には、長期的なエネルギー摂取量と消費量のバランスが関係するため、1日の摂取カロリーが減れば、短期間で体重が変化する可能性もあります。

一方で、食事を抜いた反動から、その後の食事量が増えるケースもあります。その場合は、摂取カロリーを十分に抑えられず、期待した結果につながらないことも考えられます。

体内時計に関わるタンパク質の一つとして、BMAL1(ビーマルワン)も挙げられます。BMAL1は概日リズムに関係しており、時間帯によって発現量が変化することが知られています。

ただし、「夜に食事をするとBMAL1の働きによって脂肪が蓄積する」と単純に捉えることはできません。体重への影響を考える際には、摂取カロリーだけでなく、食事内容や生活リズムなど、複数の要素を考慮する必要があります。

食事を抜くダイエットで注意したいデメリットとリスク

食事を抜くダイエットで注意したいデメリットとリスク

食事を抜くことで摂取カロリーを減らせる一方、長時間の空腹や栄養不足につながる場合があります。特に、食事を極端に制限すると、筋肉量の減少や必要な栄養素の不足などを招く可能性があるため、体重だけでなく健康面にも目を向けることが大切です。

長時間の空腹による食べ過ぎや筋肉量低下に注意

食事を抜いて空腹の時間が長くなると、次の食事で強い空腹を感じ、結果として食事量が増えてしまうことがあります。食事制限の反動による過食が続けば、摂取カロリーを十分に抑えられず、体重管理が難しくなる可能性もあります。

また、極端なカロリー制限では、脂肪だけでなく筋肉などの除脂肪組織も減少する可能性があります。筋肉量が減れば、安静時に消費するエネルギー量も低下することがあるため、減量後の体重維持を難しくする一因となるでしょう。

短期間で体重が減った場合も、そのすべてが体脂肪の減少によるものとは限りません。食事量を大きく減らすと、体内の水分やグリコーゲンなどの変化によって体重が変動することがあります。

そのため、体重の数字だけでダイエットの効果を判断するのは適切ではありません。

自律神経や腸内環境への影響にも注意が必要

食事を抜くことと自律神経の乱れを直接結び付けて、「食事を抜けば自律神経の働きが低下する」と断定することはできません。ただし、極端な食事制限によって必要なエネルギーや栄養素が不足すると、体調に影響が出る可能性があります。

腸の働きについても、食事を抜けば腸が動かなくなり、腸内環境が悪化すると一律に考えることはできません。腸内環境は、食事内容や食物繊維の摂取量、生活習慣など、さまざまな要因によって変化します。

なお、食事制限によって体調が変化した場合でも、それを自律神経の乱れだけが原因だと判断するのは難しいものです。発汗や消化器症状など、気になる症状が続く場合には、自己判断で食事制限を続けないことも大切です。

空腹後の血糖値やストレスへの影響

食事を抜いた後の血糖値の変化は、食事内容や空腹時間、個人の健康状態などによって異なります。そのため、「食事を抜けば必ず血糖値が急上昇する」とは限りません。

また、血糖値を下げるホルモンであるインスリンには、エネルギーを脂肪として蓄える働きがあります。ただし、食事を抜くことでインスリンが大量に分泌され、その結果として必ず脂肪が蓄積するという単純な関係ではありません。体脂肪の増減には、長期的なエネルギー収支や食事内容など、複数の要因が関係します。

空腹感が強くなったり、食事制限そのものがストレスになったりする場合もあります。ストレスとの関係では、コルチゾールが血糖値の調節などに関わるホルモンとして知られています。一方、「食事を抜くことでコルチゾールが増え、セロトニンの生成が抑えられて太りやすくなる」といった一連の変化については、単純に断定できません。

無理に食事を抜くのではなく、必要な栄養を確保しながら、継続できる方法で摂取カロリーを調整することが、長期的な体重管理では重要になります。

健康的に痩せるために見直したい食事と生活習慣

健康的に痩せるために見直したい食事と生活習慣

リバウンドを防ぎながら体重を管理するには、極端に食事を抜くのではなく、食事内容や摂取量、日々の身体活動を見直すことが大切です。厚生労働省も、健康的な体重減少や維持には、食事の内容を改善するとともに身体活動量を増やすことが重要としています。

食事の回数だけにこだわらず、栄養バランスを整える

食事を抜くことだけで摂取カロリーを減らそうとするのではなく、必要な栄養素を確保しながら食事量を調整することが重要です。特定の回数で食べることだけを重視するのではなく、主食・主菜・副菜などを組み合わせ、野菜や果物、たんぱく質などを適量摂取する方法が考えられます。

「腹六分目から八分目」といった目安を設ける方法もありますが、必要な摂取量には年齢や体格、活動量などによる個人差があります。無理に食事量を減らすのではなく、満腹になるまで食べる習慣や、エネルギー量の多い食品を頻繁に摂取する習慣など、普段の食生活から調整していくとよいでしょう。

また、ダイエット中であっても食事を楽しむことは大切です。過度な制限によって食事そのものがストレスにならないよう、無理なく続けられる方法を選ぶことが体重管理の継続にもつながります。

食べる順番や食べ方を工夫して食べ過ぎを防ぐ

食事の内容だけでなく、食べ方を見直すことも一つの方法です。野菜など食物繊維を含む食品を先に食べることで、食後の血糖値の上昇が緩やかになる可能性が報告されています。ただし、食べる順番だけで血糖値の変化や体重を大きくコントロールできると考えるのは適切ではありません。

よく噛んでゆっくり食べることは、早食いを防ぎ、食事量を調整するうえで役立つ可能性があります。食事誘発性熱産生は総エネルギー消費量の約10%を占めますが、これは「よく噛めば消費カロリーが大きく増える」という意味ではありません。食事誘発性熱産生は、食事そのものに伴って生じるエネルギー消費を指します。

さらに、料理の盛り付けや食器など、食事を楽しめる環境を整えることも、無理なく食生活を続けるための工夫の一つです。ダイエットだからといって食事を極端に制限するのではなく、満足感を保ちながら摂取量を調整していくことが大切です。

夜遅い食事は量や内容を見直す

夜ご飯を完全に抜く必要はありません。遅い時間に食事をする場合には、食事量や内容を調整し、1日の摂取エネルギーが過剰にならないようにする方法があります。

「20時までに食べ終える」「睡眠の3時間前までに必ず食事を終える」などの一律の基準については、生活リズムや食事内容などによっても異なるため、誰にでも当てはまるとは限りません。夜遅くに食べることが多い場合は、揚げ物や脂質の多い料理を控えるなど、食事全体の量や内容を見直す方法も考えられます。

昼食と夕食の間が長くなり、強い空腹を感じる場合には、間食を取り入れる方法もあります。ただし、間食の量が多くなれば1日の摂取エネルギーも増えるため、食事とのバランスを考えることが必要です。

日常の身体活動と運動を組み合わせる

体重を管理する際には、食事だけでなく身体活動にも目を向けましょう。ウォーキングなどの有酸素運動はエネルギー消費量を増やす方法の一つであり、筋力トレーニングを組み合わせることもできます。厚生労働省は、肥満症やメタボリックシンドロームの人の減量・減量維持について、有酸素運動に加えて筋力トレーニングなどを行うことで運動効果が高まるとしています。

運動は必ずしも特別な時間を設ける必要はありません。歩く時間を増やしたり、座っている時間を減らしたりするなど、日常生活の中で身体を動かす機会を増やすこともできます。

食事量を大幅に減らしている場合や体調に不安がある場合は、運動量を無理に増やすのではなく、自分の体調や生活状況に合わせて進めることが大切です。食事と身体活動の両方を無理のない範囲で見直し、長く続けられる方法を選ぶことが、健康的な体重管理につながるでしょう。

まとめ

ダイエットで食事を抜くとぢどうなる?まとめ

ダイエットで食事を抜くと、1日の摂取カロリーを減らしやすくなる一方、長時間の空腹によってその後の食事量が増えたり、極端な食事制限によって必要な栄養素が不足したりする可能性があります。短期間で体重が減った場合も、体脂肪だけでなく体内の水分や筋肉量などの変化が影響していることがあるため、体重の数字だけで効果を判断するのは適切ではありません。

健康的に体重を管理するには、食事を極端に制限するのではなく、必要な栄養を確保しながら摂取量を調整することが大切です。食事の内容や量を見直すとともに、日常生活の中で身体を動かす機会を増やすなど、自分に合った方法を無理なく続けていきましょう。